センター試験「英語」の発音問題 (599)

先日センター試験が行われた。普通は、翌日の新聞に出る問題を見たりはしないのだが、日曜の朝、たまたま見た。その第1番Aは、次のようなものだった。

下線部の発音が、ほかの三つの場合と異なるものを、それぞれ①~④のうちから一つずつ選べ。

問 1
 ① boot ② goose ③ proof ④ wool
問 2
 ① breadth ② faith ③ length ④ smooth
問 3
 ① earn ② heart ③ pearl ④ search
問 4
 ① leisure ② measure ③ physics ④ vision

一つずつ片付けよう。(発音記号が使えないので、カナで記すが、厳密にはどういう音かは察していただきたい。)

問1は、oo を長く読むか、短く読むかの問題。実は、「platoon の発音」(560)(09.02.26)でこれを取りあげていた。引用すると、

oo というスペリングには、次の発音がある。

1. 「ウー」 bamboo, cool, food, fool, moon, pool, soon, etc.
2. 「ウ」 book, hook, look, stood, wood, etc.
3. 「ア」 blood, flood
4. 「オウ」 brooch, Roosevelt
1と2がほとんどである。気を付けるべきは、hood で、レンズの「フード」と外来語としてはいうが、英語では「フッド」。ロビン・フッド (Robin Hood) のフッドと思えばいい。
羊毛も「ウール」というが「ウル」。

これを見ていたら、正解の wool を選べていただろう。(かといって、このブログが、受験に役立つとPRするわけではないし、実際役に立たないだろう。)

問2は、th の有声音/無声音の区別である。日本語では「スムース」というが、「スムーズ」だよ、と先生が一言教えていたら出来る。

問3は、ear の発音である。これには、4通りある。
1. 「イア」 ear, beard, fear, near
2. 「エア」 wear, bear, pear, swear
3. 「小さいアー」(as in curt) earth, heard, learn, pearl
4. 「大きいアー」(as in car) heart, hearth

1と2、3と4が対照的。また、hurt / heart, heard / hard を対照させて教える。次は hearth の出番か?
beard, fear は「ベアード」「フェア」と読みがちなので、問題としてよく出る。
問4の「レジャー」「メジャー」(物差し)、「ヴィジョン」は皆外来語として知っている。physics も「物理」として既知の単語であろう。
これが「ズィ」と「ジ」に分かれる。
日本語でも「ザ・ジ・ズ・ゼ・ゾ」というと、「ジ」だけ、音が作られる口の中の位置が少し奥まることが分る。日本語では「ズィ」という音がないが、英語では、「ズィ」と「ジ」の区別がある。この違いがあることをあらかじめ認識している必要がある。その上で、問題の4つの語の s の後の母音を見ると、
-ure, -ure, -ics, -ion
である。ics だけ、単一の母音であり、他はそうでない。だから、一つ選り分けるとすると、physics でないかと推量する。「フィズィクス」で、これが正解。

結局、この第1問Aは、
1.外来語や日本人の発音癖の影響で間違いやすい語の発音を注意する。
2.綴り字と発音の関係を整理しておく。
ことを教えられていたら、待ってましたとできる易しい問題である。



この記事へのコメント