put one's fingers together (598)

Arther Conan Doyle のThe Sign of Four の冒頭の部分の一節。ホームズがコカインの注射をしたので、友人のワトスン医師が、健康に悪いから止めた方がいいと忠告する。それに対して、ホームズは、

He did not seem offended. On the contrary, he put his finger-tips together, and leaned his elbows on the arm of his chair, like one who has a relish for conversation.
彼は気を悪くしたふうはなかった。反対に、両手の指先を突き合わせ、肘を椅子のアームに置き、会話を楽しむような姿勢を取った。

親指は親指、人差し指は人差し指というように、両手の指の先を合わせる。そして、肘を椅子のアーム(肘かけ)に置く。(arm と単数であるが、片方のアームに両方の肘を乗せたわけではない。)このようにすると、指の先を頂点に、肘と肘の間を底辺にした三角形になり、それを自分の前に置く形になる。相談に乗る人(例えば弁護士)が、相談を求める人(依頼人)に対して取る典型的な姿勢である。上の場合は、
「ははあ、そうかね。でも私にも云い分があるよ」
というように余裕を示している。そして、精神的昂揚が自分には必要なので、面白い事件が起こってくれたら、こんな薬物も要らないのだがと独自の論理を展開する。
ちなみに、上掲の英文で lean というのは、意図的に傾けたのではなく、結果的にそうなるからで、また基本的には put his elbowsであるが、put his finger-tips together が先行しているので、文体的な変化をつけた意味もあるだろう。

「英語のジェスチャー」はブログ「英語で賢くなるサプリ」にもあります。「英語で賢くなるサプリ」にアクセスして、その右下にあるカテゴリーのリストから「英語のジェスチャー」をクリックしてください。

この記事へのコメント