将棋の英語 (5)(307)

今回は、棋士の自戦記*の英訳から。(from SHOGI, May 1985, No. 55.)

Fukuzaki spent six minutes before playing his first move as Black, as he very often does. His recent favourite opening seems to be Twisting Rook, but today he opened the game with 1. P-7f, and 2. P-5f, which suggests a Ranging Rook.

Black: 「先手」 「後手」は White. チェスの用語を応用している。
his recent favourite opening: 「彼が最近好んで用いる(序盤)戦法」 favourite は英国英語のスペリング。米語では favorite.
Twisting Rook: 「ひねり飛車」 
Ranging Rook: 「振り飛車」レインジング・ルック。range は「動き回る」の意味。 
Static Rook: 「居飛車」スタティク・ルック。static は「動かない」。
Black, White や戦法の名は、このように大文字で始めるのが普通。
p-7f:「7六歩」に相当。p は pawn の略で「歩」。図面で右から左へ1... 9 と番号をつける。また、上から下へa ... i と番号を振る。
日本の将棋用語では、「2手目」といえば、後手の初手を指すが、英語では
1. P-7f, P-8d  2. P-5f, P-8e
のように Black と White 一組で1と番号を付ける。これもチェスの棋譜の書き方を採用したもの。上の英文で1. P-7f and P-5f は先手の1手目、2手目を、(後手の1手目を省略して)書いている。

(*谷川浩司名人(当時)の対福崎文吾七段(当時)の自戦記(『将棋世界』昭和59年10月号の英訳。SHOGI はイギリスで発行されていた雑誌)

この記事へのコメント